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ストレスが食欲を暴走させるメカニズム
ストレスを感じると、体内でコルチゾールというホルモンが分泌されます。 コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、体がストレスに対処するために分泌される必要なホルモンです。 しかしコルチゾールが過剰に分泌されると、脳は「エネルギーが危機的に不足している」と判断します。 その結果、素早くエネルギーを補給しようとして、糖質・脂質への強い食欲が生まれます。 さらにコルチゾールは、食欲を抑えるホルモン「レプチン」の働きを妨げます。 「もうお腹がいっぱい」というブレーキが効きにくくなり、食べても食べても満足感が得られない状態になります。 ストレスを感じると甘いもの・脂っこいものが無性に食べたくなるのは、コルチゾールが引き起こす生理的な反応です。食べることで「一時的に」ストレスが和らぐ理由
ストレス食いがやめられないもうひとつの理由があります。 甘いものや脂っこいものを食べると、脳内でドーパミンが分泌されます。 ドーパミンは「快楽ホルモン」とも呼ばれ、一時的に気分が良くなり、ストレスが和らぐ感覚をもたらします。 つまり、食べることはストレスへの「自己治療」として機能してしまうんです。 「食べるとなんとなく気持ちが楽になる」という経験を繰り返すうちに、脳は「ストレスを感じたら食べる」という回路を形成していきます。 ストレスを感じる→食べる→一時的に楽になる→またストレスを感じる→また食べる。 このループが、ストレス食いを「習慣」として定着させてしまいます。感情と食欲の「引き金」を知る
ストレス食いには、特定の感情が「引き金」になっていることが多いです。 不安・心配 将来への不安や心配が続くと、コルチゾールが慢性的に分泌された状態になります。 「なんとなく食べたい気持ちが続く」という状態は、慢性的なストレスのサインかもしれません。 怒り・イライラ 急激な怒りやイライラは、コルチゾールとアドレナリンを一気に分泌させます。 「ムシャクシャして食べてしまう」という行動は、この急激なホルモン分泌に体が反応している結果です。 退屈・孤独 退屈や孤独感も、ストレス食いの引き金になります。 「することがないから食べる」「一人でいると無性に食べたくなる」という場合は、感情的な空虚感を食べることで埋めようとしているケースが多いです。 疲労・燃え尽き 極度の疲れや燃え尽き感も食欲を増進させます。 「今日は疲れたから好きなものを食べよう」という行動は、自分への「ご褒美」として食べることで疲れを癒そうとしている状態です。ストレス食いが体重増加につながりやすい理由
ストレス食いが体重増加につながりやすいのは、食べ過ぎるからだけではありません。 コルチゾールには、体脂肪の蓄積を促す働きがあります。 特にお腹まわりへの脂肪蓄積を促進するため、ストレスが続くと「お腹だけ太る」という状態になりやすいです。 さらに、コルチゾールは基礎代謝を低下させる働きもあります。 「最近ストレスが多くて、食べる量は変わっていないのに太ってきた」という感覚は、コルチゾールの影響によるものかもしれません。 食べ過ぎなくても、ストレスだけで太りやすくなる。これがストレスと体重増加の厄介な関係です。ストレス食いへの対処法
ストレス食いを完全になくすことは難しいですが、その影響を最小限に抑えるための考え方があります。 「食べたい」衝動に気づく 食べたくなったとき、「お腹が空いているから食べたいのか」「ストレスを感じているから食べたいのか」を一度立ち止まって確認してみましょう。 「引き金」に気づくだけで、衝動的に食べてしまうことを防げる場合があります。 水を一杯飲む 食べたい衝動を感じたら、まず水を一杯飲んでみてください。 数分待つだけで、衝動が落ち着くことがあります。 脳が「喉の渇き」と「空腹」を混同していることも多く、水を飲むだけで食欲が収まるケースも少なくありません。 食べてしまったら早めにリセットする ストレス食いをしてしまっても、自分を責めないでください。 罪悪感はさらなる食欲を生み出します(これは以前の記事でも解説しました)。 「食べてしまった。じゃあ今から3日間、食事を整えよう」という前向きな行動に切り替えることが、ストレス食いのループから抜け出す最も現実的な方法です。まとめ
というわけで、今回のまとめです。 ・ストレスによってコルチゾールが分泌されると食欲が増進し、レプチンの働きが妨げられて満腹感が得られにくくなる ・食べることでドーパミンが分泌されて一時的にストレスが和らぐため、「ストレス→食べる」という回路が形成されやすい ・不安・怒り・退屈・疲労など、特定の感情がストレス食いの「引き金」になっていることが多い ・コルチゾールは体脂肪の蓄積と基礎代謝の低下を促すため、食べ過ぎなくてもストレスだけで太りやすくなる ・「食べたい」衝動に気づく・水を飲む・食べてしまったら早めにリセットするという3つの対処が有効 ストレス食いは意志の問題ではありません。 感情とホルモンが引き起こす生理的な反応です。自分を責めるより、仕組みを理解して早めに行動する。それがストレス食いと上手に付き合っていくための第一歩です。関連記事
・食べ過ぎを責めるほど太る。罪悪感が暴食を招くメカニズムと脱出法 ・暴飲暴食後の「食べグセ」は72時間でリセットできる。脳科学が教える理由 ・満腹中枢が狂うと食べ過ぎが止まらない。放置するほど抜け出せなくなる理由オンラインリセットプログラムのご案内
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